大阪都構想の住民投票、否決されるも、住民の選択は骨抜きに
否決された内容を「広域一元化条例」で強引に通そうとする大阪府・市
さて、ここからが問題です。
この住民投票で否決されたはずの内容が、否決直後から反故にされる話が松井市長、吉村知事の口から否決から即出てきます。
「広域一元化条例」という条例を議会で通し、都構想の内容を実質的に通そうというのです。
じゃああの多額のカネもヒトも時間も使った住民投票とは何だったのでしょう?やる必要の無いものだったことになります。こんな市民を馬鹿にした話はありません。
住民投票後の記者会見にて
令和2年(2020年)11月6日知事記者会見内容(外部リンク)
※住民投票は11月1日
記者
令和2年(2020年)11月6日知事記者会見内容
昨日おっしゃっていた2月議会に提出を目指されている広域行政一元化の条例案についてなんですが、昨日も中身は具体的な条例にしたいと言及いただいていたんですが、改めてどのような案にしたいかという思いをお聞かせください。
吉村知事
賛成派の皆さんもいたわけで、ポイントにして1ポイント差です。賛成派の皆さんというのは、そういった大阪市がなくなるんじゃないかというどんどんいろんな不安を主張される中でも、それでも一歩踏み出して大阪都構想を実現すべきだと言われる方が約半数いらっしゃったと、これも非常に大きなことだと思います。
結果は否決ですよ、でもその中身を見れば約半分が賛成派で、二重行政を解消すべきと、二重行政はやっぱりよくない、府市一体でやっていくべきだという意見が強かったと思います。
なので、そういう状況であることを鑑みれば、今回の住民投票の結果は、大阪市は残すんだけれども、府市の二重行政、広域については一本化して、ばらばらにやるべきじゃない、これが僕は大阪市民の皆さんの判断じゃないかなと思っています。
そしてもう一つ、1ポイント差とはいえ反対派が可決ですから、都構想というのはなくなったわけですけど、そう考えると賛成派の皆さんの意見を尊重するということも重要じゃないかと僕は思っています。
そう考えたときに、府市の今やっている広域行政については一元化していく。
人によってばらばらにならないようにする、そういったものをきちんとつくっていく、これが賛成派の皆さんの意見も聞いた案として大切じゃないかとは思います。ある意味都構想の対案だと思います。
なので、大阪市を残すという前提の都構想の対案となる広域行政一本化の条例案、これを2月議会に提案したいと思います。
都構想の案を諮りました、この中で都構想の中身というのは、これは随分と議論して完成版ができたわけですから、でも結果それは否決なんですよ、そこでは約430の大阪市がやっている広域事務は大阪府が一本化してやっていくという案でもありますから、ここの整理はできていますので、そういったことを具体的に実現する、広域を一本化する、大阪市はきちんと残した上で。そういった条例案を都構想の対案として提案したいと思います。
令和2年(2020年)11月6日知事記者会見内容
吉村知事は「賛成派も多かったから広域一元化(要するに都構想そのもの)をやる」というのです。もはや何を言ってるのかと驚愕する発言です。
賛成されていたら、都構想反対派の意見が取り入れられたのかと言えば「NO」でしょうし、住民投票ってそういう話ではないです。「往生際が悪い」のではないでしょうか。