2021.10.22
おおさか調査委員会 編集部

大阪府・市の職員が緊急事態宣言中に大人数で会食で処分される

大阪府、ならびに大阪市において、緊急事態宣言及び、まん延防止等重点措置が発令されこの期間は府民市民に対し数々の行動制限を「要請」しておりました。

しかし、大阪府、大阪市の職員に聞き取り調査を行ったところ、これに反した多人数での会食事例が発覚し、謝罪を行いました。さらに会食に参加した職員らには戒告(かいこく)処分という、極めて重い措置が取られました。

出典:ABC キャスト より
出典:ABC キャスト より

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自粛が要請されている中で多人数の会食をすること自体は問題行為であり、批判されてしかるべきでしょうが、はたして戒告処分という「罰」が相応しいものかは疑問があります。

「府民や事業者に厳しい措置を要請している行政の職員自身がルールを破ったとして信用を失墜させた」ことが理由というのですが、吉村洋文・大阪府知事、松井一郎・大阪市長にもあてはまる話ではないのでしょうか?

大阪府が府民市民に要請していた内容とは?

そもそも大阪府・大阪市が、新型コロナウイルスまん延防止のために、住民に要請していた内容とはどんなものだったのでしょうか?大阪府のホームページに掲載されているものを紹介したいと思います。

(外部リンク):大阪府資料「まん延防止等重点措置に基づく要請

大阪府 まん延防止等重点措置に基づく要請

  • 府民への呼びかけ
    • 不要不急の外出は自粛すること(特措法第24条第9項に基づく)
    • 不要不急の都道府県間移動、特に緊急事態措置区域との往来は、極力控えること(法第24条第9項に基づく)
    • 感染対策が徹底されていない飲食店等の利用を自粛すること(法第24条第9項に基づく)
    • 営業時間短縮を要請した時間移行、飲食店にみだりに出入りしないこと(法第31条の6第2項に基づく)
    • 4人以下(※1)のマスク会食(※2)の徹底(法第24校第9項に基づく)

引用元:(外部リンク):大阪府資料「まん延防止等重点措置に基づく要請

この「4人以上の会食」に該当するというのが今回の職員の戒告処分にあたります。

しかしあくまで府民へやっているのは「要請」というお願いベースの話でもあり、謝罪は分かるのですが、「戒告」という「罰」を与えるのはやりすぎの感が否めません。

見せしめに職員を使った、パワハラ的要素も強く感じる処分といえないでしょうか。

職員処分の裏で、大阪府知事は選挙活動でコロナ禍に全国を飛び回っていた!?

維新の首長といえば、公務以上に選挙活動に熱心なことで知られます。

例えば、松井一郎知事は2018年にこのような報道がありました。

松井一郎大阪府知事が台風対応を放り出し「沖縄行き」の無責任、橋下徹はWTC と関空の被害責任追及に逆ギレ! – 本と雑誌のニュースサイト/リテラ

 台風21号、北海道地震と深刻な大災害が相次いで直撃したというのに、みせかけだけの「やってるパフォーマンス」ばかりで、実際は総裁選のことしか頭にないのが丸わ…

大阪に甚大な被害をもたらし、いまだブルーシートが残る個所もある2018年9月の台風21号ですが、直撃した9月4日から3日後の9月7日にはなぜか沖縄入りして選挙応援しているのです。

無効な URL です

引用元:琉球朝日放送2018年9月7日「維新が佐喜眞氏を推薦」より

当時維新の下地幹雄氏のTwitterにも松井一郎知事の沖縄入りの投稿があります。

なお、下地氏は、中国のカジノ業者顧問から現金100万円を受け取ったとして現在維新を離党しています。

維新・下地議員、現金受領認める IR中国企業顧問から:朝日新聞デジタル

 カジノを含む統合型リゾート(IR)事業をめぐり衆院議員の秋元司容疑者(48)が収賄容疑で逮捕された汚職事件に関連し、日本維新の会の下地幹郎衆院議員(58)=比例九州ブロック=が6日、那覇市内で記者会…

常にこのノリの維新の会ですので、府民への自粛要請期間にも平気で公務を休み、全国の維新候補の出馬している選挙に飛び回っておりました。

2021年7月4日投開票 東京都議選

東京は当時、大阪に比べ感染者急拡大、緊急事態宣言が出る直前にありました。大阪はもちろん、東京もまん延防止等重点措置は出ています。

ところがそこへ吉村洋文・大阪府知事、松井一郎・大阪市長は東京入りして選挙運動を行なっていたのです。

[都議選2021]維新の松井、吉村両氏がきょう都内で演説

【読売新聞】 東京都議選(4日投開票)で、日本維新の会の松井一郎代表(大阪市長)と吉村洋文副代表(大阪府知事)は最終日の3日、初めて党公認候補の応援に入る。松井、吉村両氏は別々に街頭演説に臨み、現有1議席から上積みを図りたい考えだ。

吉村府知事 都議選で応援入りも…痛烈「大阪で仕事せえ!」のヤジ | 東スポWEB

 日本維新の会の副代表で、大阪府の吉村洋文知事(46)が3日、都議選(4日投開票)で維新の候補者の応援で各地を回った。維新は次期衆院選を見越し、都議選に攻勢をかけているとあって、吉村氏の東京での…

この直後、7月8日、東京都は緊急事態宣言の再発令することを発表しました。この時期に東京と往来することのリスクを首長として考えなかったのでしょうか?

維新候補のTwitterを見れば人だかり。東京都民の安全をも脅かしています。

7月11日投開票 奈良市長選

さらに吉村知事は、7月3日(土)に東京都議選の応援に行き、翌日7月4日(日)には維新候補を出していた奈良市長選の応援に入ります。

スカスカのマウスガードの、奈良維新・中川候補と触れ合っています。

(以上NHKより)

7月18日投開票 兵庫県知事選

吉村知事は、7月4日(日)は奈良市長選だけでなく、そのまま兵庫県知事選の選挙運動にも入っています。維新と自民の相乗り候補の斎藤元彦氏は、定番のマウスガードだけで活動していたようです。

また、吉村知事はノーマスクで維新本部にて、ポスター撮影でこの方と絡んでもいます。

引用元:よみうりテレビTENより

吉村知事こそが、処分を受けるべき対象では?

当時、感染が激化していた東京都にわざわざ乗り込み(7月3日)、

さらに帰るや奈良、兵庫と巡って(7月4日)大阪に帰るというのは、あまりにも危機意識に欠け知事という立場を軽視しているのではないでしょうか。

府自身が出している府民への不要不急の移動規制とも完全に矛盾し、知事市長こそがこの処分理由ならば処分を受けねばならないはずです。

他人に厳しく自身は例外では、筋が通らないというものでしょう。