コロナ大規模医療施設の野戦病院ってどんな内容?
もっと早くコロナ専門病院の対応をすることはできなかったのか?
実は、このような大規模コロナ専門病院については、これまで大阪府コロナウイルス感染症対策協議会で、大阪府の医師会をはじめとした専門家らが、府に設置を求めてきた経過がありました。
しかし、今年6月の同対策協議会では、専門病院設置を求める医師会会長に対して、吉村知事は、積極的に取り合う姿勢を見せませんでした。
ところが8月になって、発案された今回の「大阪コロナ大規模医療・療養センター」設置計画が決定すると、行政内部や医師会との調整も必要なはずなのですが、今回のセンター運用に関しては、医師、看護師の確保などを、運営委託する事業者に丸投げ気味のようです。
大阪が医療従事者不足から学んだ結果…
思い起こせば去年、知事が整備を表明した、大阪コロナ重症センターは、開院はなんとかできましたが、医療従事者の不足で、全ての病床を稼働させられるようになるまでに非常に時間がかかりました。
そうしたなか、全国からの応援、自衛隊からの派遣看護師の力を借りたことでようやく運用ができるようになったと言われています。
そのような二の轍(てつ)を踏まないよう学習した結果、大阪府は「大阪コロナ大規模医療・療養センター」事業者に運営を丸投げ、という行動に出てしまったのでしょうか…。
費用はどこから?どうなる?
この「大阪コロナ大規模医療・療養センター」にかかる費用は、総額84億円と報告されています。
その予算の一部はすでに吉村府知事お得意の「専決処分」がなされているといわれています。
※補足:せんけつ‐しょぶん【専決処分】
※地方自治法(1947)一八〇条「前項の規定により専決処分をしたときは」
地方公共団体の議会が議決すべき事項を、地方公共団体の長が代わって処分すること。
▽「専決処分」についてはこちらでも解説しています▽
専決処分されたおよそ33億円の内訳は、事業者への委託費用が18億2400万円、「大阪コロナ大規模医療・療養センター」となるインテックス大阪の借上料や光熱水費で14億4700万円。
これで11月分までの運営費をまかなうとのこと。ちなみにコロナ対応ということで、大阪府からの支出は一切なく、全額が国費でまかなわれるといわれています。
府民の安心を思えば、このような未熟なやりかたでも安いのでしょうか?
参考 令和3年度一般会計補正予算(第6号)について (外部リンク)