2021.08.27
おおさか調査委員会 編集部

吉村知事「重症者用の病床確保数を減らします」

5月10日の衆議院予算委員会で、立憲民主党の枝野代表が、大阪の病床逼迫による医療崩壊の危機について、3月初頭にコロナ感染第4波の足音が聞こえる中、重症者用の病床確保数を減らす通知を出した知事の責任に言及し、「一番悪いのは大阪府知事」と批判しました。

翌日、これを受けて吉村大阪府知事は「減らしたのは運用病床であって確保病床は減らしていない、事実誤認。」「野党第一党党首にいちゃもんをつけられたら、うっとうしい」と激しく反論しました。

果たしてこの真相はいかに。

論争の真相は

まず、この「運用病床」や「確保病床」という言葉を大阪府独自に定義していることが議論をわかりにくくしている原因です。

ちなみに、大阪府病床確保計画によると、時々の重症患者数に応じて1から4のフェーズが設けられ、それぞれのフェーズごとに「設定病床数」が示されています。

この計画に基づくと、3月1日に大阪府が減らしたのは、正確には「運用病床」ではなく「設定病床」ということになります。

知事は「運用病床は上がったり下がったりする。」とも言っていますが、一体いくつの病床が直ちに入院対応出来るかが問われたのが第4波の教訓であり、枝野代表が指摘している「重症者用の病床確保数」ということです。

収束が見えないコロナ禍で、入院対応できる病床を減らしても大丈夫?

運用病床とされるものを下げたとしても1週間程度で元に戻せる、と大阪府は言いますが、第4波の際は実際の移行に13日を要しています。これでは、コロナ患者が急増する中では、医療崩壊を招くのは必定です。

実際、6月9日に示された「病床確保計画(案)」では病床の確保病床数、すなわち「設定病床」数が大幅に増加されました。

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